1月25日、天理大学にて、人間学部人間関係学科社会福祉専攻による車椅子スポーツ体験教室を開催しました。この体験教室は、私立大学研究ブランディング事業の一環として、渡辺一城教授(人間学部人間関係学科社会福祉専攻)が、同専攻の科目「ソーシャルワーク実習指導3（3年生対象）」のなかで実施しました。

当日は天理大学卒業生の糸賀亨弥さん(一般社団法人Wheelchair Football Japan代表)をお招きし、競技用車椅子を使った体験教室を実施。学生たちは競技用車椅子に乗り、まずは簡単なゲームでフォームアップ。その後、アメリカンフットボールの要素を徐々に取り入れながら、簡易版のウィールチェア・フットボールを体験しました。学生たちのほぼ全員が競技用車椅子に乗るのは初めてというなか、糸賀さんの指導のもとでスピード感にも徐々に慣れ、チーム毎に戦術を考えながら和気あいあいとした雰囲気で授業が進みました。

この体験教室のねらいを渡辺教授はこう話します。

「障がいの有無にかかわらず誰もが楽しめる仕組みづくりを考えるきっかけとなればとの想いから、ホスピタルフットボール大会でお世話になった糸賀さんにご協力いただきながら開催しました。今回体験した学生たちがリーダーとなり、後輩たちに教えられるような取り組みも考えています。学生たちが視野を広げ、将来福祉関連の企画をする際の一助になればと思います」。

糸賀さんも「ウィールチェア・フットボールでは、障がいの程度など相手の特性に合わせてルールを設定します。今回の体験が障がいについて考えるきっかけとなり、相手がどんな人でその人に何が必要かを感じ取りながらともに生きる、そうした共生社会の大切さを感じてもらえたらうれしいです」と学生たちに語りかけました。

実際に授業を体験した学生は、「予想したより難しさがなく、誰でもすぐにできるスポーツだと感じました。得意不得意など、相手の特性に気づき、相手を知ることができるスポーツだと思いました」（宇恵幸代さん）、「ソーシャルワーカーをめざしているので、今後障がいのある方とかかわるうえで、楽しめるスポーツがあるよ、と実体験として伝えられることがうれしいです」(島田武弥さん)と感慨深い様子で授業を振り返りました。

渡辺教授の研究ユニット６では、今後も地域福祉とスポーツに関する企画やイベントを実施していきます。